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ピアサポーターtomo(活動報告)

 7月22日(月)に高知市内の精神科スタッフを対象に開催している研修会にお呼びいただき、 「リカバリーストーリーとピアサポーター活動」についてお話してきました! 参加者は15名ほどで、皆さん医師や看護師など専門職の方々でした。 じっくりと、時折「うんうん」と頷きながら聴いてくださったのがありがたかったですし、 「ピアサポーターと専門職のアプローチの違い」など、より具体的&専門的な感想をもらえたのも大きな気づきになりました。 実は、自分はこれまで「リカバリーストーリーを話す」ことに抵抗があり、 今回が初めてのリカバリーストーリーの発表でした。 とってもドキドキした~~~~!!!!! これまでは、自分の中での「リカバリーってこういうことだな」というものがまとまっていなかったし、 「自分は今、リカバリーしてるって言えるんやろか」とか 「自分の話なんてつまらんよなぁ…」とか思っていました。 なにより自分自身の話をするのが、なんだか気恥ずかしかったり 謎の申し訳なさがあったりしていたんです。 だけどこの1年ほど、いろんな方のリカバリーストーリーを聞いたり ピアサポート活動や、他のさまざまなワークショップや研修などを通じて 「自分が、自分としてここにいていいんだな」と思えるようになりました。 そして、「なにか自分も外に向けて発信してみたいな~」という気持ちが 沸々と湧いてきたのです。よっしゃ~~~。 それに、誰かの人生のストーリーって、どれもとてつもなく魅力的です。 例え「リカバリーストーリー」という括りじゃなくても。 人一人が生きてきたこれまでのストーリーが、「つまらない」なんて絶対ありえないです。本当に。 これは、健常者/障害者、専門職/そうでない人、自分に自信がある人/ない人、とか、 そういう垣根は全く関係なく、人生の重みって本当にすごみです。 (伝わりづらいこと書いてるな、と思いながら、「伝われ…!!!」と念じています) 「自分の心に秘めておきたいな」という気持ちも大事だし、 無理にオープンにする必要もないと思うし、 少しぐらい秘密がある方がミステリアスでかっこいいかもしれないし(?) だけど、「自分の話をしてみたいな~」という思いが湧いてきた方は、ぜひぜひ聴かせてほしいです。

ピアサポーターせんず(活動報告)

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8/24に藤戸病院さんにて、職員の方々を対象とした 「Co-production企画ピアサポーターに きいてみよう!第2弾」 に講師として参加してきました。 職員の方々にピアサポーターがどのようなものか、どういった活動をしているのかを知っ てもらうことを主とした研修でした。 私ともう一人のピアサポーター( なんと!今回リカバリーストーリー発表デビュー! )で、自身のリカバリーストーリーを話したり、活動内容などをお話させていただきました。 想定以上の参加人数(約15名弱)に若干驚きつつも関心の高さを知ることができ、嬉しく 思いました。 動画も撮っていただいたので、全職員さんに見てもらえる(食堂や休憩室な どで上映してくださるとのこと)と思います。 前回でも同様に動画を撮り、それを目にした職員さんが今回大勢参加してくださったのか なと個人的には思いました。 医療専門職に、 「 ピアサポーターの持つパワー 」、「 “経験”という専門性 」、「 リカバリ ーに至るまでのプロセス 」 、そして 「 “今”の自分について 」 などもお届けすることができ たかな…。 お忙しい中、業務の合間を縫って参加してくださった職員さんもおり、立ち見も出るほど の盛況ですごくすごく嬉しかった。 相棒のピアサポーターさんには 「(参加人数)1人か2人くらいですから、ゆったり緊張せ ずにで大丈夫ですよ(^_-)」 なんて言ってしまい、結果的に大嘘になってしまいましたが 💦 参加人数の多さにビックリされたかと思いますが、研修終了までいてくださり、発表も初めてとは思えないくらい凛としていて、本当に素敵でした。 「苦手な事にチャレンジする事は、自分の成長にも繋がった。自分をより深く知る良い機 会になった。」 と感想も伝えてくださり、ピアサポーター側も沢山の学びを得ることができた時間でした。

ピアサポーターせんず(合理的配慮のコラム記事一括リンク集)

ピアサポーターのせんずさんより、自分で作った合理的配慮に関する文書と、それを書いた経緯に関するコラムが届きました。 こちらに各ページのリンクを貼りますので、一括でご覧になりたい方はぜひご活用ください。 ・ 第一話「ファーストペンギンに俺はなる!」 ・ 第二話「応援したいけど、心配もしてしまう」 ・ 第三話「“配慮”って言葉がハードル高くしてね?」 ・ 合理的配慮文書

ピアサポーターせんず(コラムの一部)

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ピアサポーターせんずによる合理的配慮文書  

ピアサポーターせんず(コラム)

第三話「“配慮”って言葉がハードル高くしてね?」 そんなこんなで申請書を作成しました! 申請書でこだわったところは、「配慮事項を具体的に明示する」「へりくだり過ぎない内容にする」ということかな。 自分的には作成してて楽しかったです。 この内容で拒否されたらもういいやって踏ん切りもつきました。 出来上がったものは一応、家族(母)に見てもらいました。 そしたら、なんと補足事項(私の思いを綴ったところ)のところで泣いちゃって💦 なんか色々とくるものがあったらしく「素敵な文章だね」と言ってもらいました。 そして、申請書の内容チェックを心理士さんにお願いし、問題なければS先生に渡してほしいと伝えました。 おそらく、私の申請書の内容に準じた「意見書(診断書)」を書いてくださると思うので。 めでたく、第二ステージクリアである。 作った申請書は こちら! (画像ページに飛びます) ・ ・ ・ そして、主治医の診察の日がきました。 「先生、申請書の内容どうでしたか?ワクワク」 「ちょっとしっかり書きすぎだね(笑)」 「え?!」 「受け取った方がビビりそう(笑)」 そんなつもりで書いたわけではないのだけれど(まあ字数がクソ多いのは申し訳ないが)、そんなふうに見えるのかと少し反省した(笑) 「いやね、ここまで具体的に書ける人いないからね。でも内容自体は全く問題ないし、大丈夫。じゃあこの内容に準じた意見書を書くね」 「あざます」 ということで、S先生と少し話をしながら細かい修正点などを教えてもらい、診察は終了。 帰り際に、S先生が声をかけてくれました。 「スクーリング、大変でしんどいやろうけど、くれぐれも無理はしないでね。気持ちがしんどくなったり、不安なことがあったらすぐに診察の予約を入れてね」 「(先生、お忙しいだろうに…そう言ってもらえるなんてありがたいな)ありがとうございます!無理せずに、自分のできることをやってきます!」 そして会計待ちの私のところに、心理士さんがきました。 「先生とお話した?」 「はい、意見書も書いていただきました」 「何度も言うけど…ごめんよ、希望通りに受け取ってもらえるとは限らないからね。そうなっても、必要以上にショック受けたりせんでいいからね」 「(めっちゃ心配してるなあ、相変わらず…)大丈夫です。良い結果を得るためにやるわけじゃないので。やったことに意味

ピアサポーターせんず(コラム)

第二話「応援したいけど、心配もしてしまう」 「合理的配慮の提供を申請しようと思うんです」 私は目の前に座っている心理士さんに話した。 「S先生(主治医のこと)が提言してくださって、私も使えるのならやってみたいなって」 話をしながらチラリと心理士さんの顔を見ると、なんだか…乗り気ではない? 「うーん、S先生の提言も理解できるけど、私は心配してしまうなあ」 「何が心配ですか?」 「こちらの申し出のとおりに相手が受け取ってくれるとは限らない。場合によっては、拒否されることだってある。それによって、せんずさんが学びの機会を失ってしまうのではないかなって」 「…拒否されて、私のメンタルに影響が出るかも?」 「少し心配。それに、合理的配慮って発達障がいの方々が申請するならまだしも、せんずさんのようなパニック症の方が申請するのは、私の経験ではまだないから、相手がどういうふうに受けとるのか…」  「場合によっては“めんどくさいやつがきた”みたいにとられるかも?」 「うーん…」 「(否定しないんかい笑)一応、S先生は障がいの有無及び種別、疾患の種別や症状の重症度などで線引きはされてないっておっしゃってたけど」 「うん、それはそう。法律で保障されている。でもそれを実際に使ってプラスの結果になればえいけど、マイナスの結果やった場合……………大丈夫そう?」 「…ごめんよ。私はせんずさんのやろうとしてることは応援したいけど、心配がやっぱりある」 ・ ・ ・ 私を長年担当してくださっている心理士さんは優しい。 出会った当初は冷たくて、表情の変化がなくて淡々としてて、分厚い壁が張られてる感じがするなーと思い、あまり良い印象ではなかった。 でも私が徐々に主体性を取り戻し、リカバリーへと歩みを進めている現在、心理士さんとの壁が薄くなってきているように感じている(あくまで私の主観ですが💦) めちゃくちゃ笑ってくれるし、時には友人のような口調で私を鼓舞してくれるし、たまに天然な一面を垣間見ることができるのである。 そして、私のことを否定したりはしない。 一方的な指導や意見、アドバイスをぶつけることもしない。  人間味溢れる専門職で、大好きで、数少ない信頼できる人だ。  専門職だって、専門職である前に一人の「人」なのである。 ・ ・ ・ さて、話は戻るが心理士さんは“心配性の性(さが)が出てしまう”との

ピアサポーターせんず (コラム)

第一話 「ファーストペンギンに俺はなる!」 「合理的配慮の提供の申し出をしませんか?」 主治医からの助言に私は少し面食らった。 「私がやってもえいんですか?」 「うん、“主治医の意見書”も書くよ」 法律が改正され、事業所による「合理的配慮の提供」が義務化されたということは何となく頭には入っていたが、自分が現在置かれている状況で使っても良いものだとは微塵も思っていなかったので、主治医の言葉にビックリした。 「教育機関では、学生に対しての配慮義務は当たり前のようのされているし、私も学生が現場実習に行く際には配慮の提供を申し出ることはやってきたから」 私の方を見ながら穏やかな言葉をかけてくれる主治医。 でも私は、日頃から感じていた不安があった。 「先生………“配慮”ってしたい側がするものであって、求めるものではないと感じてしまうんです。」 “配慮”とは……深く考えて相手に気を配ること。 なので「~してほしい」と他者に求めることに対して、私は違和感を感じていた。 もちろん、事業所や教育機関側が「こういうサポートならできるよ」と当事者に向けて発信することにはなんの違和感もない。 むしろ有難い(めちゃくちゃ有難い)。 しかし、それも相手の心遣いがベースにあってこその“配慮”であると。 なので、自分から相手に対して「こういうサポートがほしい」と申し出ることでさえも、言い方は悪いが、私は「我が儘(わがまま)だなあ」と捉えてしまっていたのである。 「なので抵抗があるというか……申し訳ないというか。プライベートでも他人にはおろか、家族に対しても、自分の要望やお願いが出来なかった(自分の意見を正直に伝えることも)自分にとってはすごくハードルが高くて。でも、悪いことをするわけじゃない。法律で認められている権利なのだし、使う人のことを否定するつもりも毛頭ありません。でも、それを私がするってなると、すごい抵抗を感じるんです。我が儘(わがまま)を言っているような気がして、罪悪感すら芽生える云々」 ここでも長々と繰り広げられる。 分不相応だと。私のような人間には。 そのような自問自答の中で、ふと他の当事者の方々の顔も浮かんできた。 ・ ・ ・ 病気が寛解して、希望を持って社会に戻ったのに「普通」のペースに合わせられず、また挫折と自己否定の繰り返し。 投げかけられる“理解”や“共感”、“寄り添い”と